【薬剤師監修】市販風邪薬の選び方|症状別の成分・総合かぜ薬と単剤の違い・飲み合わせの注意

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  • ✔ 本記事は、各製品の添付文書・厚生労働省の資料に基づき、監修者が内容の正確性と安全性を確認しています。

 

📋 この記事の結論
✔ 市販の風邪薬は「今いちばんつらい症状」で選ぶ。症状が1〜2つなら、症状に合った単剤のほうが余計な成分をとらずに済む
✔ 風邪の鼻水には、効能に「急性鼻炎」「かぜの諸症状」とある薬を。アレグラFXなどアレルギー専用の鼻炎薬は風邪の鼻水向けではない
✔ 総合かぜ薬と解熱剤を一緒に飲まない(成分の重なり)。ガスター10は他の胃腸薬と併用できない
✔ コデイン類を含む咳止め・かぜ薬は12歳未満は使えない。大人用を減らして子どもに飲ませない
✔ 3日以上たっても良くならない・悪化する、水分がとれない場合は受診

 

風邪の引き始めに「とりあえず有名な総合かぜ薬を」と選んでいませんか?症状が1つか2つしかないのに総合かぜ薬を飲むと、必要のない成分までとることになり、眠気や口の渇きなどの副作用だけが出てしまうことがあります。

この記事では、各製品の添付文書とメーカー公式情報をもとに、症状別の成分の選び方と飲み合わせの注意点を整理します。

 

【早見表】症状別に選ぶ成分と市販薬

主な症状 選ぶ成分・薬の種類 市販薬の例 注意点
発熱・頭痛・のどの痛み アセトアミノフェン タイレノールA(15歳以上) インフルエンザが疑われるときは受診も検討
のどの痛み・はれ トラネキサム酸 ペラックT錠 のど飴(食品)とは別物
鼻水・くしゃみ・鼻づまり 効能に「急性鼻炎」を含む鼻炎用内服薬 パブロン鼻炎カプセルSα(15歳以上) 眠くなるため服用後は運転しない
鼻づまり(点鼻) 血管収縮剤入りの点鼻薬 ナザール「スプレー」 3日くらい使っても良くならなければ中止して相談
乾いた咳 デキストロメトルファン メジコンせき止め錠Pro(15歳以上) 眠くなることがあるため服用後は運転しない
痰がからむ咳 去痰成分(カルボシステインなど) 去痰成分配合の製品 咳止めだけで痰を止めない

出典:各製品の添付文書・メーカー公式情報

👉 風邪の症状が出る順番・何日で治るかの目安はこちら

 

風邪薬を選ぶ前に知っておきたいこと

風邪薬は「症状をやわらげる薬」

市販の風邪薬に、風邪のウイルスそのものを退治する作用はありません。熱・のどの痛み・鼻水・咳などのつらい症状をやわらげ、体が回復するまでの間をラクに過ごすための薬です。まずは「今いちばんつらい症状はどれか」を決めることが、薬選びの出発点です。

インフルエンザが疑われるときは成分に注意

急な高熱や強いだるさがあり、インフルエンザが疑われるときは、15歳未満に使ってはいけない成分があるなど注意点が多くなります。市販薬を使う場合はアセトアミノフェン単一成分の製品を選び、早めに医療機関を受診してください。

👉 インフルエンザが疑われるときの解熱剤の選び方はこちら

 

💡 薬局での現場から:「風邪をひいたので総合かぜ薬をください」という方に症状を聞くと、のどだけ・鼻水だけというケースがよくあります。その場合、総合かぜ薬に入っている咳止めや解熱成分は必要なく、眠気などの副作用だけを受けてしまうことも。「今いちばんつらい症状」を教えてもらえれば、合った薬を提案できます。

 

症状別の選び方

発熱・頭痛・のどの痛み

熱や痛みには解熱鎮痛成分を選びます。胃への負担が比較的少ないアセトアミノフェン単一成分の製品(タイレノールAなど)は、インフルエンザが疑われるときにも選ばれます。

👉 解熱剤の種類と選び方はこちら

 

のどの痛み・はれ

のどだけがつらい場合は、炎症を抑えるトラネキサム酸を配合した製品(ペラックT錠など)が選択肢です。うがい薬を併用するのもよいでしょう。

👉 のど飴・うがい薬の選び方はこちら

 

【薬剤師の注意】鼻水・くしゃみ・鼻づまり

⚠️ 「眠くならない鼻炎薬」は風邪の鼻水向けではありません
アレグラFXなど、眠気が少ないとされる第二世代抗ヒスタミン薬の市販薬の多くは、効能が「花粉、ハウスダストなどによる鼻のアレルギー症状」に限られています。風邪(急性鼻炎)の鼻水・鼻づまりは、原則として効能に含まれていません。

風邪の鼻水・鼻づまりには、効能に「急性鼻炎」を含む鼻炎用内服薬(パブロン鼻炎カプセルSαなど)や、総合かぜ薬を選びます。これらは眠くなる成分を含むため、服用後は乗物や機械の運転をしないでください。

 

【第(2)類医薬品】パブロン 鼻炎カプセルSα(48カプセル(セルフメディケーション税制対象))【パブロン】[鼻炎 鼻水 鼻みず くしゃみ 花粉症 花粉 鼻]

鼻づまりがつらいときは、血管収縮剤入りの点鼻薬(ナザール「スプレー」など)も使えます。ただし使いすぎるとかえって鼻づまりが起きることがあるため、長期連用しないこと、3日くらい使っても良くならなければ中止して相談することが添付文書に記載されています。

👉 市販鼻炎薬の選び方・点鼻薬の使いすぎリスクはこちら

 

咳・痰

乾いた咳には、咳を鎮めるデキストロメトルファン(メジコンせき止め錠Proなど)が選択肢です。服用後は眠気などが出ることがあるため、乗物や機械の運転はしないでください。

痰がからむ咳のときは、咳止めだけで咳を抑え込まず、痰を出しやすくする去痰成分(カルボシステインなど)を含む製品を選びます。

 

⚠️ コデイン類を含む咳止め・かぜ薬は12歳未満は使えません
コデインリン酸塩・ジヒドロコデインリン酸塩を含む市販薬は、12歳未満の子どもには使用できません。家にある大人用の薬を、量を減らして子どもに飲ませることもやめてください。

👉 乾いた咳・痰がからむ咳の咳止め薬の選び方はこちら

 

総合かぜ薬と症状別の単剤、どちらを選ぶ?

向いているケース 注意点
総合かぜ薬 熱・のど・鼻・咳など複数の症状が同時にある 必要のない成分もとることになる。眠くなる成分を含む製品が多い
症状別の単剤 症状が1〜2つに絞られている 複数使うときは成分の重なりを確認する

症状が1〜2つなら、症状に合った単剤を選ぶほうが、余計な成分や副作用を避けやすくなります。複数の症状が同時にあるときは、総合かぜ薬が現実的な選択肢です。

 

風邪薬の飲み合わせの注意

総合かぜ薬+解熱剤は飲まない

多くの総合かぜ薬には、アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの解熱鎮痛成分が入っています。さらにタイレノールAやロキソニンSを追加すると成分が重なり、飲みすぎになるおそれがあります。総合かぜ薬を飲んでいる間は、別の解熱鎮痛薬を追加しないでください。

ガスター10は他の胃腸薬と併用できない

第一三共ヘルスケアは、ガスター10について「他の胃腸薬との併用はできません」としています。かぜ薬にも胃を守る成分が入った製品があるため、ガスター10と一緒に使う前に薬剤師に確認してください。

👉 ガスター10の飲み合わせの注意はこちら

 

抗生物質など処方薬を飲んでいるとき

病院で薬を処方されている場合は、市販の風邪薬を一緒に飲んでよいか、医師か薬剤師に確認してください。

コーヒー・エナジードリンク

一部の風邪薬には無水カフェインが入っています。コーヒーやエナジードリンクと重なるとカフェインのとりすぎになることがあるため、薬は水かぬるま湯で飲み、水分補給も水や麦茶などにしましょう。

👉 薬を飲むときに避けるべき飲み物はこちら

 

子ども・妊娠中・高齢者の注意

子ども

大人用の風邪薬を量を減らして子どもに飲ませるのはやめてください。年齢に合った小児用の製品を選びます。コデイン類を含む薬は12歳未満には使えません。

👉 子どもに飲ませていい市販薬の年齢別一覧はこちら

 

妊娠中・授乳中

イブプロフェンやアスピリンを含む市販薬は、添付文書で出産予定日12週以内の妊婦は服用しないこととされています。妊娠中・授乳中は自己判断で飲まず、産婦人科の医師や薬剤師に相談してください。

👉 妊娠中に飲める市販薬まとめはこちら

 

高齢の方

抗ヒスタミン成分(クロルフェニラミンなど)は、眠気や口の渇き、尿が出にくくなるなどの副作用が出ることがあります。持病や飲んでいる薬がある方は、購入前に薬剤師に相談してください。

 

風邪薬を飲んでも良くならないときは受診を

厚生労働省の「抗微生物薬適正使用の手引き」では、風邪(感冒)の患者さんへの説明として、次のような場合に再受診するよう示されています。

⚠️ こんなときは受診を

  • 3日以上たっても症状が良くならない、だんだん悪くなってくる
  • 食事や水分がとれない
  • 一度良くなりかけた症状が、再び悪化した
  • 息苦しい、胸が痛い
  • 耳の痛み、黄色や緑色の鼻水が長く続く

 

よくある質問

Q. パブロンとルルはどちらがいいですか?

A. 製品ごとに成分が違うため、ブランド名だけでは比べられません。たとえばパブロンゴールドA〈錠〉(大正製薬)はアセトアミノフェン・グアイフェネシン・ジヒドロコデインリン酸塩などを含み12歳以上、ルルアタックEX(第一三共ヘルスケア)はイブプロフェン・トラネキサム酸などを含み15歳以上が対象です。どちらも服用後は運転を避ける必要があります。つらい症状と年齢に合わせて、箱の成分表示で選びましょう。

Q. 風邪薬をコーヒーで飲んでもいい?

A. 薬は水かぬるま湯で飲むのが基本です。カフェイン入りの風邪薬もあるので、コーヒーとの重なりにも注意しましょう。

Q. 風邪の引き始めに飲む薬は?

A. のどのイガイガや軽いだるさだけなら、まずは休養・水分補給・うがいを優先しましょう。薬を使うなら、出ている症状に合った成分を選びます。

 

まとめ

  • 「今いちばんつらい症状」を決めてから薬を選ぶ
  • 風邪の鼻水には効能に「急性鼻炎」を含む薬を。アレルギー専用の鼻炎薬は風邪向けではない
  • 総合かぜ薬+解熱剤は飲まない。ガスター10は他の胃腸薬と併用しない
  • コデイン類を含む薬は12歳未満不可。大人用を減らして子どもに飲ませない
  • 3日以上良くならない・悪化する・水分がとれない場合は受診

 

参照元

 


【重要:免責事項とお願い】

この記事は薬剤師である監修者の知見に基づき、一般的な情報提供を目的として作成されています。

特定の症状や疾患の診断・治療を意図したものではありません。

個別の健康状態、薬剤の増量・減量、治療法については、必ず服用されている薬の主治医または薬剤師にご相談ください。
(※特に処方薬に関するアドバイスは、必ずお薬をもらった調剤薬局の薬剤師にご確認ください。)

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