

【監修・運営責任者】 現役 管理薬剤師 兼 運営マネージャー
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- ✔本記事は、公的機関の情報や最新のアレルギー診療ガイドラインなどを参考に、監修者が内容の正確性と安全性を確認しています。
✔ 花粉症の人が果物・野菜でアレルギー症状を起こす「口腔アレルギー症候群」とは
✔ 花粉の種類ごとに注意すべき食べ物の一覧
✔ なぜ花粉と果物でアレルギーが起こるのか(交差反応の仕組み)
✔ 症状が出たときの対処法
✔ アナフィラキシーのリスクがあるケース
「花粉症なのに、リンゴを食べると口の中がかゆくなる」——このような経験がある方は、単なる思い過ごしではなく、花粉症と関連した「口腔アレルギー症候群」の可能性があります。
花粉・食物アレルギー症候群(PFAS:Pollen-Food Allergy Syndrome)は、花粉症のアレルゲンと特定の果物・野菜のアレルゲンが類似した構造を持つために起こる交差反応です。
花粉症患者の一部にみられ、特にシラカバやハンノキなどのカバノキ科花粉症の方で比較的高い頻度で発症することが報告されています。
原因食品の摂取直後から数分〜30分以内に、唇・口の中・喉にかゆみや違和感、腫れが現れるのが特徴です。
まれに全身症状(アナフィラキシー)に進むこともあるため注意が必要です。
なぜ花粉と果物でアレルギーが起こるのか【交差反応の仕組み】
【図①】花粉と食物アレルギーの交差反応の仕組み
↓
一部の果物・野菜のアレルゲンと構造がよく似ている(交差抗原性)
↓
体の免疫システムが「構造が似たアレルゲン」として認識
↓
果物・野菜を食べた際に口・喉でアレルギー反応が起こる
※図①:花粉と食物アレルギーの交差反応の仕組み(gran-clinic.jp作成・アレルギー学的知見に基づく)
花粉に含まれるアレルゲンタンパク質と、果物・野菜に含まれるタンパク質の立体構造や一部の配列が類似しているため、免疫システムが両者を似たものとして認識し、アレルギー反応が誘発されます。
花粉の種類別・注意すべき食べ物
| 花粉の種類 | 合併率の目安 | 注意すべき食べ物 |
|---|---|---|
| シラカバ・ハンノキ (カバノキ科) |
比較的高頻度(合併リスクが高い) | リンゴ・モモ・サクランボ・洋ナシ・イチゴなどバラ科の果物、大豆(豆乳)、ピーナッツ、セロリ、ニンジン |
| スギ・ヒノキ | 約20%弱 | トマト |
| ヨモギ | - | セロリ、キウイ、メロン、ミカン、タマネギ、セリ科のスパイス |
| ブタクサ(キク科) | - | メロン、スイカ、キュウリなどウリ科 |
| イネ科(カモガヤ等) | - | メロン、スイカ、トマト、ジャガイモ、オレンジ |
※表①:花粉の種類別・注意すべき食品の目安(gran-clinic.jp作成・複数の医学的知見に基づく。個人差があります)
加熱すると症状が出にくくなることが多い
PFASの原因となるアレルゲン(PR-10タンパク質など)の多くは熱や消化酵素に弱い性質があるため、果物・野菜をよく加熱すると症状が出にくくなるとされています。
生の状態で症状が出る方でも、ジャムやコンポートなど十分加熱調理した食品では、症状が出にくい傾向があります。
症状が出たときの対処法
口腔アレルギー症候群の症状は多くの場合、口をすすぐ・うがいをすることで軽減します。
軽度の症状には抗ヒスタミン薬が使用されることもありますが、根本的な解決には原因食品の特定と除去が基本となります。
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アナフィラキシーのリスクがあるケース
花粉にアレルギーのある人が、その花粉と似たアレルゲン(たんぱく質)をもつ果物や生野菜、豆類などを食べたあとに、唇、口の中、のどにかゆみや違和感、腫れなどの症状が出ることがあり、これを花粉・食物アレルギー症候群という。症状は比較的軽い場合が多いが、シラカバなどカバノキ科の花粉症の人が豆乳を摂取してアナフィラキシーをおこした例もある。
出典:株式会社明治|食物アレルギーの一種 口腔アレルギー症候群
⚠️ 以下に該当する場合は特に注意が必要です:
- 気管支喘息がある方
- ラテックスアレルギー(ゴム手袋等)がある方
- 過去に食物アレルギーで強い症状が出たことがある方
- 豆乳(大豆加工品)やナッツ類などで全身症状(蕁麻疹や消化器症状など)を起こしたことがある方
口や喉の症状にとどまらず、呼吸困難・全身のじんましん・血圧低下などの症状が出た場合は、直ちに医療機関を受診(または救急要請)してください。
受診を優先すべき症状
以下のいずれかに当てはまる場合は自己判断で様子を見ず、アレルギー専門医(アレルギー科・耳鼻咽喉科)を受診してください:
- 特定の果物・野菜を食べるたびに毎回同じ症状が出る
- 症状が口・喉にとどまらず全身に広がる
- 呼吸が苦しくなったことがある
- どの食品が原因か特定できず不安がある
医療機関では丁寧な問診に加え、血液検査(特異的IgE抗体検査)や皮膚テスト(プリックテスト)、必要に応じて食物経口負荷試験などを組み合わせて診断が行われます。
まとめ|花粉症と食物アレルギーの関係
- 花粉症の人は口腔アレルギー症候群(花粉・食物アレルギー症候群)を合併しやすい
- 特にシラカバ・ハンノキ(カバノキ科)花粉症での合併頻度が高いとされる
- 花粉の種類によって注意すべき果物・野菜が異なる
- 多くはよく加熱すると症状が出にくくなるが、例外もある
- 喘息・ラテックスアレルギーがある方はアナフィラキシーのリスクに注意
- 毎回同じ食品で症状が出る場合はアレルギー専門医への相談を検討
【重要:免責事項とお願い】
この記事は認定薬剤師である監修者の知見に基づき、一般的な情報提供を目的として作成されています。
特定の症状や疾患の診断・治療を意図したものではありません。
個別の健康状態、薬剤の増量・減量、治療法については、必ず服用されている薬の主治医または薬剤師にご相談ください。
(※特に処方薬に関するアドバイスは、必ずお薬をもらった調剤薬局の薬剤師にご確認ください。)






