【薬剤師監修】乾燥肌のかゆみに使える市販薬|ヘパリン類似物質・尿素・かゆみ止めの選び方と塗り方

薬剤師免許証の提示。当サイト監修薬剤師の国家資格と専門性を証明(氏名マスキング済み)

【監修・運営責任者】 現役 管理薬剤師 兼 運営マネージャー

  • ✅ 監修・運営責任者:佐藤(管理薬剤師・現場経験15年以上)
  • ✅ 専門資格:研修認定薬剤師、認定実務実習指導薬剤師
  • ✔ 15年以上にわたり、累計10万枚以上の処方箋を扱った豊富な臨床経験。
  • ✔ 大学病院門前薬局での高度な専門処方(がん治療・難病薬)対応実績あり。
  • ✔ 地域薬局・ドラッグストアでの一般の方への服薬指導・健康相談実績多数。
  • ✔ 本記事は、岡山大学病院薬剤部の資料・各製品の添付文書に基づき、監修者が内容の正確性と安全性を確認しています。

 

📋 この記事の結論
✔ 乾燥肌のかゆみは、まず保湿。入浴後すぐと、もう1回の1日2回が目安
✔ 市販の保湿系の薬は、ヘパリン類似物質(ヒルマイルドなど)、尿素(ケラチナミンコーワなど)、ワセリンの3タイプ
✔ 尿素はひび割れ・かき傷・赤くただれた所には使わない。ヘパリン類似物質は出血しやすい病気の人は使わない
✔ かゆみが強いときは、かゆみ止め成分入りのクリーム(メンソレータムADクリームmなど)も選択肢
✔ 湿疹になっている、かき壊した、全身のかゆみが続くときは皮膚科へ

 

冬になると、すね・背中・腕がかさかさして、夜になるとかゆくなる――空気が乾燥する季節によくある悩みです。

この記事では、岡山大学病院薬剤部の資料と各製品の添付文書をもとに、乾燥肌のかゆみに使える市販薬の選び方と、使えない場所、塗り方、受診の目安を整理します。

⚠️ 市販薬で様子を見ずに皮膚科へ

  • 赤いブツブツやジュクジュクした湿疹になっている
  • かき壊して傷やかさぶたが広がっている
  • 保湿を続けても、全身のかゆみがおさまらない
  • 市販薬を決められた期間使っても良くならない

発疹がないのに全身がかゆい場合、腎臓や肝臓の病気などが関係していることもあります(健康長寿ネット)。

 

乾燥肌でかゆくなる理由

皮膚のいちばん外側にある角質層は、水分を保ち、外からの刺激を防ぐ「バリア」の役目をしています。空気の乾燥や加齢で皮脂や水分が減ると、このバリアが弱まり、少しの刺激でもかゆみや炎症が起こりやすくなります(岡山大学病院薬剤部)。

かくと角質層がさらに傷つき、かゆみが強くなる悪循環になります。高齢の方では、乾燥した肌に湿疹ができる「皮脂欠乏性湿疹」になりやすく、すねや背中に多く、冬に増えるとされています(健康長寿ネット)。

 

市販の保湿系の薬の選び方

タイプ 製品の例 特徴 使わない人・場所
ヘパリン類似物質 ヒルマイルドクリーム(第2類) 保湿のほか、血行促進・抗炎症の作用。しもやけ、ひび・あかぎれにも使える 出血性血液疾患(血友病・血小板減少症・紫斑病など)の人。目の周り・粘膜
尿素 ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム(第3類) 保湿に加え、硬くなった角質をやわらかくする。かかと・ひじのガサガサに 傷口・ひび割れ・かさぶた・ただれや赤くはれた所。目の周り・粘膜
ワセリン 白色ワセリン 皮膚をおおって水分の蒸発を防ぐ。刺激が少ない ベタつきやすい

出典:各製品の添付文書(2026年10月時点)、岡山大学病院薬剤部「薬の窓口 No.369」

 

ヘパリン類似物質(ヒルマイルドなど)

効能は、乾皮症、小児の乾燥性皮膚、手指のあれ、ひじ・ひざ・かかとの角化症、手足のひび・あかぎれ、しもやけ(ただれを除く)などです。

  • 出血性血液疾患の人、わずかな出血でも重大な結果になるおそれがある人は使えません(血液が固まるのを抑える作用があるため)
  • 医師の治療を受けている人、湿潤やただれのひどい人は、使う前に相談
  • 5〜6日使っても良くならなければ、使用をやめて相談
created by Rinker
¥1,837 (2026/11/02 15:47:29時点 楽天市場調べ-詳細)

尿素(ケラチナミンコーワなど)

効能は、手指のあれ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、老人の乾皮症、さめ肌です。

  • 引っかき傷などの傷口、ひび割れ、かさぶたのようにはがれている所、ただれや赤くはれている所には使いません。しみたり、刺激が強くなったりします
  • 岡山大学病院薬剤部の資料では、刺激を感じることがあるため顔や子どもには向かないとされています
  • 2週間使っても良くならなければ、使用をやめて相談
created by Rinker
¥1,359 (2026/11/02 16:45:39時点 楽天市場調べ-詳細)

ワセリン

皮膚をおおって水分の蒸発を防ぎ、肌を守ります。刺激が少なく、赤ちゃん用の製品もあります。

ベタつきやすいので、少量をのばして使いましょう(岡山大学病院薬剤部)。

 

かゆみが強いときは「かゆみ止め入り」

保湿だけではかゆみがおさまらないときは、かゆみ止め成分が入ったクリームも選択肢になります。

  • メンソレータムADクリームm(第2類):かゆみ止め(ジフェンヒドラミン・クロタミトン)、局所麻酔成分(リドカイン)、ビタミンE、抗炎症成分(グリチルレチン酸)を配合。効能はかゆみ、湿疹、皮膚炎など。目の周り・唇などの粘膜、傷のある所には使わない。5〜6日で良くならなければ相談
  • メンソレータムADクリーム20(第3類):尿素20%にかゆみ止め成分を合わせたタイプ。効能は「かゆみをともなう乾燥性皮膚(老人・成人の乾皮症)」。尿素入りなので、傷口やひび割れ、ただれた所には使わない。2週間で良くならなければ相談

 

💡 かゆいときは冷やす:皮膚は温まるとかゆみが強くなります。かゆいときは、その部分を冷やすとやわらぐことがあります(岡山大学病院薬剤部)。

👉 じんましんの市販薬の選び方はこちら

 

保湿剤の塗り方と入浴のコツ

  • 1日2回:入浴後と、朝など1日2回が目安(岡山大学病院薬剤部)
  • 入浴後すぐ:肌が少し湿っているうちに塗る(健康長寿ネット)
  • お湯は38〜40℃:熱いお湯と長風呂は避ける
  • こすらない:ナイロンタオルなどでゴシゴシ洗わない。洗浄力の強すぎる石けんは避ける
  • 部屋の乾燥対策:加湿器を使い、エアコンの風が直接当たらないようにする

 

子どもに使うとき

ヘパリン類似物質は、効能に「小児の乾燥性皮膚」が含まれています。子どもに使うときは保護者が見守り、量と回数を守りましょう。かゆみのある湿疹をくり返す、乳幼児で湿疹が続くといった場合は、アトピー性皮膚炎のこともあるので皮膚科で相談してください(岡山大学病院薬剤部)。

👉 家庭に常備しておきたい薬リストはこちら

 

まとめ

  • 乾燥肌のかゆみは保湿が基本。入浴後すぐと、もう1回の1日2回
  • ヘパリン類似物質は保湿+血行促進。出血しやすい病気の人は使わない
  • 尿素はガサガサ・角化に。傷・ひび割れ・ただれた所には使わない
  • かゆみが強いときは、かゆみ止め入りのクリームも選択肢
  • 湿疹、かき壊し、全身のかゆみが続くときは皮膚科へ

 

参照元

 


【重要:免責事項とお願い】

この記事は薬剤師である監修者の知見に基づき、一般的な情報提供を目的として作成されています。

特定の症状や疾患の診断・治療を意図したものではありません。

個別の健康状態、薬剤の増量・減量、治療法については、必ず服用されている薬の主治医または薬剤師にご相談ください。
(※特に処方薬に関するアドバイスは、必ずお薬をもらった調剤薬局の薬剤師にご確認ください。)

おすすめの記事