

【監修・運営責任者】 現役 管理薬剤師 兼 運営マネージャー
- ✅ 監修・運営責任者:佐藤(管理薬剤師・現場経験15年以上)
- ✅ 専門資格:研修認定薬剤師、認定実務実習指導薬剤師
- ✔ 15年以上にわたり、累計10万枚以上の処方箋を扱った豊富な臨床経験。
- ✔ 大学病院門前薬局での高度な専門処方(がん治療・難病薬)対応実績あり。
- ✔ 地域薬局・ドラッグストアでの一般の方への服薬指導・健康相談実績多数。
- ✔ 本記事は、各製品の添付文書・厚生労働省に基づき、監修者が内容の正確性と安全性を確認しています。
✔ 市販の下痢止めには、ロペラミドを含むもの(ピタリットなど)と、生薬の木クレオソートを含むもの(正露丸など)がある。整腸剤は下痢止めとは別の薬
✔ 発熱をともなう下痢、血便・粘液便、激しい下痢は、下痢止めを使う前に相談。感染性の胃腸炎が疑われるときは使わない
✔ ロペラミドを含む下痢止めは15歳未満は服用できない。服用後の運転・飲酒も不可
✔ 下痢が止まったら服用をやめる。2〜3日(正露丸は5〜6日)で良くならなければ相談
✔ 下痢止めを使う・使わないにかかわらず、水分補給を優先
「大事な予定の前に下痢が止まらない」「正露丸とロペラミドの下痢止め、どちらがいい?」――下痢止めは身近な薬ですが、使ってはいけない下痢もあります。
この記事では、各製品の添付文書と厚生労働省の情報をもとに、市販の下痢止めの種類と選び方、使ってはいけないケースを整理します。
⚠️ 下痢止めを使わずに受診を
- 便に血が混じる、黒い便が出る
- 高い熱がある、強い腹痛が続く
- 水分がとれない、おしっこが少ない
- 同じものを食べた人も同じ症状がある
- 海外から帰ってきたあとに下痢が続く
この記事に関連する市販薬・アイテム
市販の下痢止めの種類
| 種類 | 代表的な製品 | 主な成分 | 対象年齢 |
|---|---|---|---|
| ロペラミドを含む下痢止め | ピタリット(指定第2類) | ロペラミド、ベルベリン、ビオヂアスターゼ、ビタミンB1・B2 | 15歳以上 |
| 木クレオソートを含む下痢止め | 正露丸(第2類) | 木クレオソート、アセンヤク末、オウバク末、カンゾウ末、チンピ末 | 5歳以上 |
出典:各製品の添付文書(2026年10月時点)
整腸剤(新ビオフェルミンSなど)は、下痢を止める薬ではなく、腸内環境を整えて便の状態を正常に近づける薬です。軽い下痢や軟便が続くときに使われます。
ロペラミドを含む下痢止め(ピタリット)
ピタリットの効能は、下痢、食べすぎ・飲みすぎ・寝冷えによる下痢、腹痛をともなう下痢、食あたり、水あたり、軟らかい便です。
- 飲み方:15歳以上が1回2錠、1日2回。4時間以上あける。下痢が止まったら服用をやめる
- してはいけないこと:胃腸鎮痛鎮痙薬と一緒に飲まない。服用後は車の運転などをしない(眠気が出ることがある)。服用前後はお酒を飲まない
- 服用前に相談する人:発熱をともなう下痢・血便・粘液便が続く人、急性の激しい下痢や、腹痛・おなかの張り・吐き気などをともなう下痢の人、便秘を避けるべき肛門の病気がある人、妊娠中・授乳中の人、高齢者など
- 2〜3日飲んでも良くならないとき:服用をやめて相談する
木クレオソートを含む下痢止め(正露丸)
正露丸の効能は、軟便、下痢、食あたり、水あたり、はき下し、くだり腹、消化不良による下痢、むし歯痛です。
- 飲み方:15歳以上は1回3粒を1日3回、食後なるべく30分以内に。5歳から飲めて、年齢ごとに量が決まっている
- 服用前に相談する人:発熱をともなう下痢・血便・粘液便が続く人、妊娠中・授乳中の人、高齢者、肝臓病・腎臓病の人など
- 5〜6日飲んでも良くならないとき:服用をやめて相談する
感染性の下痢に下痢止めを使わない理由
ノロウイルスなどによる感染性の胃腸炎について、厚生労働省は「止しゃ薬(いわゆる下痢止め薬)は、病気の回復を遅らせることがあるので使用しないことが望ましい」としています。
⚠️ こんな下痢には自己判断で下痢止めを使わない
- 熱がある
- 便に血や粘液が混じる
- 吐き気・嘔吐、強い腹痛をともなう
- 家族や一緒に食事をした人にも同じ症状がある
こうしたときは、水分補給をしながら受診を考えてください。
👉 胃腸炎のときの市販薬の考え方と家庭でのケアはこちら
下痢のときの水分補給
下痢が続くと、体の水分と塩分が失われます。下痢止めを使う・使わないにかかわらず、こまめに水分をとりましょう。経口補水液も選択肢です。
子ども・高齢者・妊娠中の方
- 子ども:ロペラミドを含む下痢止めは15歳未満は服用できません。子どもは脱水になりやすいので、下痢が続くときは小児科に相談してください
- 高齢者:ピタリット・正露丸とも、服用前に相談することになっています
- 妊娠中・授乳中:ピタリット・正露丸とも、服用前に相談することになっています
よくある質問
Q. 大事な予定の前に下痢止めを飲んでいい?
熱や血便などがない、食べすぎや寝冷えなどによる下痢なら、下痢止めは選択肢です。ただし、ロペラミドを含む下痢止めは服用後の運転ができません。車で移動する予定があるときは注意してください。
Q. 下痢止めと整腸剤は一緒に飲める?
製品によって注意点が違います。成分を確認して、薬剤師に相談してください。
Q. 下痢止めを飲んだら便秘になりました
下痢が止まったら服用をやめることになっています。便秘が続く、おなかが張って苦しいときは、服用をやめて相談してください。
👉 整腸剤の選び方はこちら
まとめ
- 市販の下痢止めは、ロペラミドを含むもの(ピタリットなど)と木クレオソートを含むもの(正露丸など)がある
- 発熱・血便・激しい下痢は、使う前に相談。感染性の胃腸炎が疑われるときは使わない
- ロペラミドを含む下痢止めは15歳未満不可、服用後の運転・飲酒も不可
- 下痢が止まったらやめる。2〜3日(正露丸は5〜6日)で良くならなければ相談
- 水分補給を優先
参照元
【重要:免責事項とお願い】
この記事は薬剤師である監修者の知見に基づき、一般的な情報提供を目的として作成されています。
特定の症状や疾患の診断・治療を意図したものではありません。
個別の健康状態、薬剤の増量・減量、治療法については、必ず服用されている薬の主治医または薬剤師にご相談ください。
(※特に処方薬に関するアドバイスは、必ずお薬をもらった調剤薬局の薬剤師にご確認ください。)







